卵が高い しかも長引きそう 養鶏場で相次ぐ鳥インフル、飼料高騰…「物価の優等生」ピンチ
2022/12/01 11:56

卵が並ぶ量販店の売り場。仕入れ量に影響はないという=30日、鹿児島市
「卵が少なくなれば、価格上昇に拍車がかかるだろう」。そう話すのは県内量販店の卵売り場担当者。コスト高で、すでに例年の最高水準の1パック180円をつけているという。
確保への不安もある。鹿児島市のスーパーハルタは品質面などから仕入れ先にこだわるため、「どこからでも仕入れて並べればいいわけではない」。同市のケーキ店バッハとピカソも「クリスマスも近い。万が一、仕入れ先で発生したら代わりを探すのに苦労しそう」と担当者は気をもむ。
JA県経済連飼料養鶏課の担当者は、多くの殺処分で価格高騰が長期化する可能性を指摘する。採卵鶏は卵を産むまで時間がかかり、ひなの導入も一気にはできないためだ。
全国での殺処分羽数が過去最多の900万羽超だった2020-21シーズンは、夏ごろまで高値の状態が続いた。今季は飼料や燃料代といったコスト上昇などの影響で、卸値は11月時点ですでに当時を上回る。
養鶏現場は人手不足という問題も抱えるため、他の農家が増産してカバーするのは難しいという。「外食需要が回復する中、値上がりは避けられないだろう」と先の担当者は指摘した。
一方で「卵が品薄になるとは考えにくい」とみる。養鶏場で鳥インフルが確認されると、半径10キロ圏内から卵や鶏の持ち出しができなくなるが、検査で感染していないと確認されれば出荷できる「制限の対象外協議」があるためだ。
出水市では30日時点で、制限区域内にある採卵鶏54農場のうち26農場、肉用鶏46農場のうち31農場で出荷が可能となった。流通現場で大きな混乱がないのは、この影響もあるとみられる。
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