「農業王国」鹿児島、稼ぐのは苦手だった…食料品製造業の収益率が全国最下位
2023/01/25 11:28

曽於市にある「日本一」と書かれた牛衣をまとう和牛像
経済センサス活動調査は「経済分野の国勢調査」と位置付けられ、5年に1度実施される。昨年12月26日に2020年実績を対象にした製造業の詳細が公表され、都道府県ごとの品目別出荷額、付加価値額などが明らかになった。
県内食料品製造業の出荷額は、九州では福岡県(1兆396億円)に次ぐ7147億円に上る。畜産産出額で全国2位の産地らしく、牛・豚・鶏を中心にした食肉関連で3996億円を売り上げた。
粗利益に当たる付加価値額も1572億円で九州2位。ただ、収益率は22%(鹿児島を除く九州6県34%、全国35%)にとどまり、九州だけでなく全国でも最下位と振るわない。
食肉関連に限ると、14%とさらに下がる。他県に比べて部分肉・冷凍肉製造の比率が高く、ハムやソーセージといった高次加工品の出荷が少ないことなどが要因のようだ。
全国を見渡すと、地域の主要農産物をベースにした加工品製造で成果を出している産地もある。米産出額全国トップの新潟県は、ほかの米産地が1次加工の精米業に注力する中、より商品性の高い米菓製造に特化。米菓だけで1224億円の付加価値を生み出し、こちらも「日本一」を誇る。
新潟県の米菓製造業は、官民が連携して技術革新に取り組み成長してきた経緯がある。農業県・鹿児島の存在感をさらに増すには、1次加工品だけでなく、消費者をターゲットにした商品開発の拡大が鍵となりそうだ。
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