鹿児島の経済ニュース

被害総額1億円以上か…鹿児島相互信用金庫の元職員、顧客の預金解約し3000万円だまし取る

 2023/01/27 08:00
 鹿児島相互信用金庫鹿屋支店の顧客の定期預金を解約し現金約3000万円をだまし取ったとして、鹿屋署は26日、詐欺の疑いで、鹿相信元職員で会社員の男(43)=鹿児島市坂之上7丁目=を逮捕した。同署によると、「間違いない」と容疑を認めている。

 逮捕容疑は、鹿屋支店に勤めていた2016年5月中旬ごろ、正規手続きを装い、同一名義の複数の定期預金を解約し、支店から現金約3000万円をだまし取った疑い。同署は他にも被害がある可能性を視野に裏付け捜査を進めている。

 鹿相信によると、男は同支店営業担当だった16年5月~18年3月、顧客の定期預金の解約金や普通預金の払戻金など現金約9480万円を着服。取引先に不正に貸し付けたり、ギャンブルに使ったりしていた。19年11月に顧客の問い合わせで発覚し、翌12月に懲戒解雇したと発表。その後、別の着服が分かり、被害総額は1億円を超えるとしている。

 20年5月に同署に被害を届け出た。解雇時、2003万円が弁済されておらず、現在も回収しきれていないという。

 永倉悦雄理事長は「心よりおわび申し上げる。法令順守の企業風土を確立し、不祥事を撲滅する」とコメントした。