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鹿児島市サッカースタジアム問題 候補地から浜町取り下げを申し入れ 所有者のいわさきグループ

 2023/01/27 11:50
浜町バス車庫のスタジアムイメージ図(鹿児島市提供)
浜町バス車庫のスタジアムイメージ図(鹿児島市提供)
 鹿児島市が鹿児島港本港区で検討するサッカー等スタジアム構想について、3候補地のうち、浜町バス車庫を整備地から外すよう大半を所有するいわさきグループ側が求めたことが、26日分かった。同日、下鶴隆央市長宛てに文書で申し入れた。市は「内容を精査中」としている。

 市はスタジアムの整備候補地に浜町のほか、本港新町のドルフィンポート(DP)跡地、住吉町15番街区を挙げている。

 このうち、鹿児島商工会議所はDP跡、住吉へのスタジアム整備に難色を示している。残る浜町は商議所会頭の岩崎芳太郎氏がトップを務めるいわさきグループが所有している。関係者は、公平性を疑問視されないよう取り下げを求めたとみている。

 市のスタジアム計画を巡って、下鶴市長は経済波及効果を理由にDP跡が優位との考えを明らかにしている。しかし、25日にあった県の本港区エリア利活用検討委員会では、スタジアム整備の実現に不可欠となる隣接の緑地「ウオーターフロントパーク」を保全する方針で一致している。

 DP跡が困難な見通しとなり、いわさき側が浜町の利用を拒んだことで残りの候補地は住吉のみとなる。