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外国人労働者が最多9900人、入国緩和で前年比11.5%増 ベトナムからインドネシアやミャンマーに採用シフト 鹿児島県内

 2023/01/31 07:20
【資料写真】特別養護老人ホームでシーツを交換するベトナム人技能実習生=鹿屋市
【資料写真】特別養護老人ホームでシーツを交換するベトナム人技能実習生=鹿屋市
 鹿児島労働局が30日発表した鹿児島県内の外国人雇用状況によると、2022年10月末時点の外国人労働者数は前年より11.5%増の9900人で、07年に届け出が義務化されて以降で最多だった。新型コロナウイルス禍で直前の2年はいずれも1桁の増加だったが、22年3月の制限緩和で技能実習生が入国できるようになったことが影響した。

 在留資格は最多の「技能実習」が前年より5%減の5220人。特定技能を含む「専門的・技術的分野の在留資格」は2584人で86.7%増えた。産業別では767人の医療・福祉が最も増加率が大きく、70.1%だった。

 同労働局は「即戦力として、日本語試験などさまざまな条件をクリアした特定技能を求める企業が増えている。また、人手不足感が強い業界ほど需要は高い」と分析する。

 雇用事業所数は2048カ所で、前年より1割増えた。国籍はベトナムが最も多く4601人(前年比4.4%減)。インドネシアとミャンマーはそれぞれ1250人(150.5%増)、287人(154%増)と大きく伸びた。

 受け入れを仲介する県内の監理団体などによると、最近は賃金水準の上昇で優秀な人材を取りづらくなったベトナムに代わり、インドネシアやミャンマーに採用をシフトしつつある。