自動車開発のトヨタ車体研究所（霧島市）は、鹿児島市武１丁目のＪＲ鹿児島中央ビルに事務所の新設を決め、２日に市と立地協定を結んだ。４月に操業開始予定で、デジタル化に対応したシステム開発を行う。

　同社は愛知県のトヨタ車体の子会社で、自動車部品の設計や試験を手がけている。新事業所では工場のＩｏＴ（モノのインターネット）促進や、市内のＩＴ企業や鹿児島大学などの教育機関との連携強化に取り組む。５年で３０人を新規採用する予定。

　市役所であった締結式で、近藤康夫社長は「若いＩＴ人材の確保や関連企業との連携のため、鹿児島市内に設置する。人材育成や情報通信技術（ＩＣＴ）産業の活性化に努めたい」と意気込んだ。下鶴隆央市長は「雇用の創出やＩＣＴ活用による生産性の向上につながり、大変心強い」と期待した。

　進出するビルはＪＲ九州が鹿児島中央駅西口に整備中で、４月に開業予定。