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観光列車「おれんじ食堂」 豪雨被害、コロナ乗り越え10周年 鹿児島中央駅から特別ルートで出発進行

 2023/03/25 08:00
鹿児島中央駅を発車する観光列車「おれんじ食堂」=24日、鹿児島市の鹿児島中央駅
鹿児島中央駅を発車する観光列車「おれんじ食堂」=24日、鹿児島市の鹿児島中央駅
 肥薩おれんじ鉄道の観光列車「おれんじ食堂」は24日、運行開始から10年を迎え、普段乗り入れていない鹿児島市の鹿児島中央駅を出発する特別ルートを運行した。25日は熊本-川内を走る。

 鹿児島中央駅でセレモニーがあり、県やJRの関係者が新八代に向かう列車を見送った。乗車した山口県の会社員、内村浩三さん(51)は「あいにくの曇り空だが、初めての乗車で景色、食事をとても楽しみにしている」。車内では、出水市のレストランと薩摩川内市のホテルがコラボした特別ランチを提供した。

 おれんじ食堂は2両編成で、普段は週末や祝日を中心に1日3便を運行する。東シナ海などを眺めながら食事ができ、10年間で約8万人が乗車した。古森美津代社長は「ライバル列車の登場や豪雨災害、コロナ禍など多くの困難と隣り合わせだった。沿線住民をはじめ多くの方の協力で、節目を迎えられた」と感謝した。

 10周年を記念して、「鉄印」(500円)や硬券の記念乗車券セット(4500円)などのグッズも販売している。