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「和牛日本一」鹿児島黒牛の関東圏向け販売強化 東京食肉市場に800頭の上場目標 県経済連・23年度計画

 2023/03/28 15:02
2023年度の事業計画を話すJA県中央会の山野徹会長(中央)=27日、鹿児島市のJA県会館
2023年度の事業計画を話すJA県中央会の山野徹会長(中央)=27日、鹿児島市のJA県会館
 JA鹿児島県中央会・各連合会は27日、中期3カ年計画の中間年度にあたる2023年度の事業計画を発表した。経済連は鹿児島黒牛の販売強化に向けて、25年までに関東圏向けに出す割合を20%まで引き上げる目標を示した。

 現在は近畿向けが最も多い42.5%で、鹿児島以外の九州・沖縄が24.3%、鹿児島11.6%、関東8.8%と続く。昨年の全国和牛能力共進会で日本一に輝いたことを強みに、東京食肉市場への出荷を強化。本年度は800頭の上場を目指す。

 また、耕畜連携を推進するため、4月1日付けで新たに「営農戦略推進室」を設置する。5人ほどを配置し、畜産と園芸の両事業本部の連携を図る。堆肥入り肥料の開発や粗飼料確保、農家への横断的な品目提案を通し、国が策定したみどりの食料システム戦略への対応を目指す。

 中央会関係では、営農指導員の育成に力を入れる。産地振興に向けた企画立案や市場開拓のためのマーケティング力を強化するため、中核営農指導員養成研修会を開く。各JAから1、2人の参加を見込み、将来の幹部候補職員を確保する。また、県内農業系高校11校へ、3年に一度の農業用資機材を提供する。

 厚生連、信連の事業計画も含め、30日の臨時総会で議決される。