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高架橋の防音壁に欠陥、遊歩道に剥がれ落ちる JR九州社長「補修報告すべきだった」 担当者が鹿児島市に謝罪

 2023/03/30 09:00
定例会見で質問に答えるJR九州の古宮洋二社長=29日、福岡市のJR九州本社
定例会見で質問に答えるJR九州の古宮洋二社長=29日、福岡市のJR九州本社
 鹿児島市のJR指宿枕崎線谷山-慈眼寺の高架橋に設置した東レ製高欄(防音壁)の欠陥で表面樹脂が剥落する恐れが生じた問題で、JR九州の古宮洋二社長は29日、市に高欄の交換・補修工事を伝えていなかったことについて「工事着手時に報告すべきだった。担当者が市に謝罪した」と述べた。定例会見で答えた。

 高欄の欠陥は2021年5月、表面の樹脂部分157グラムが約6.3メートル下の遊歩道に落下して発覚。JR九州と東レは22年12月、高欄のパネル計2424枚の77%に当たる1871枚の交換・補修を始めたが、高架化事業の実施主体の市に伝えたのは今年2月だった。

 古宮社長は「剥落時に事案の報告はしたが、メーカーなどと調整しながら進める中で工事着手の報告をしていなかった」と説明。3月15日に同社施設部工事課長が市を訪れ、都市計画部長に事後報告を謝罪した。

 剥落について「高架下は道路もあり、たくさんの人が往来する。物が落ちるのは極めて危険で非常に怖い事象」と述べ、東レに「品質管理をしっかりしてもらいたい」と求めた。交換・補修は24年3月ごろまでかかる見通しを示し「養成テープなど応急対策で心配ないと聞いているが、早めに交換していくのがベスト」と語った。

 同様の高欄が使われている福岡、佐賀、大分の点検・調査は終え、北九州市の折尾高架で328枚のうち269枚の交換を予定。佐賀、大分は交換・補修の必要はなかったという。

 谷山-慈眼寺の高架橋は「谷山地区連続立体交差事業」の一環として市主体で整備し、16年3月に開業した。高欄の設置費は約4億9400万円で国と市が9割強、残りをJR九州が負担した。