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男性の育休取得率25%、3年で5倍増 期間は「5日~2週間未満」が4割 22年度、鹿児島県内事業所

 2023/03/30 12:58
 鹿児島県は29日、2022年度の労働条件実態調査の結果を公表した。男性(正規雇用)の育児休業制度(育休)の取得率は、前年度から7.9ポイント上昇し、25.6%だった。19年の5.2%から3年で約5倍に急増。県は「男性でも取得するという社会的な機運が少しずつ高まっている」とみている。

 今回初めて調査した男性の育休取得期間別の割合は、「5日~2週間未満」が最多の41%。「5日未満」「1~3カ月未満」がそれぞれ19.2%で続いた。最も長い期間は「6カ月~1年未満」で5.1%だった。

 女性の育休取得率は、正規雇用が1.0ポイント増の94.1%、非正規雇用が11.4ポイント増の86.1%。育休制度を導入している事業所は、92.7%で1.6ポイント減った。

 育休取得に当たっての課題を尋ねた質問(複数回答)では、「代替要員の確保が困難」が88.7%で最も多かった。

 政府は、個人のスキルアップなどを目的に、副業や兼業を促進している。県が今回初めて調査した副業・兼業の実施状況は、「認めている」が35.7%、「認めない・認める予定はない」は47.1%。

 年次有給休暇(有休)の取得率は58.8%で4.1ポイント増えた。1人当たりの取得日数は2.9日増えて9.7日だった。

 昨年9月末、無作為抽出した県内の千事業所(常用労働者5人以上)に調査を依頼。523事業所から回答を得た。