２０２２年１１月、日本エアコミューター（ＪＡＣ、鹿児島県霧島市）が運航した種子島発鹿児島行き旅客機（乗員乗客４６人）が鹿児島空港に着陸した際、乗客１人が腰を骨折した事故で、運輸安全委員会は３０日、調査報告書を公表した。着陸時の気象や操縦操作、機体が関わる要因はなかったと推定した。

　報告書によると、乗客は腰椎圧迫骨折の既往歴があり、普段は腰ベルトを着けていたが、空港の保安検査で反応したことがあり、搭乗時は着用していなかった。いつもは衝撃に備えて姿勢を意識していたが、この時は眠っていた。

　事故は昨年１１月７日に発生。着陸時の気象は良好で、飛行データに異常はなく、乗務員も「普段と変わりない着陸だった」と述べた。機体の不具合も認められなかった。