殺処分鶏41万羽 県、8カ月遅れで埋め替え開始 悪臭液が漏出、住民が訴え 11月中に完了見込み 出水・鳥インフル
2023/09/26 07:23

新しい埋却地への移設作業。黒く見えるのが殺処分による埋却物=25日、出水市野田(県畜産課提供)
埋却地には鳥インフル発生農場で飼っていた鶏41万羽の死骸や卵、鶏ふんなどが埋まっている。
移設先は養鶏場に隣接する竹林で、従来の埋却地から約100メートルの場所。県畜産課によると、深さ5メートルで、漏出を防ぐためクッション性のあるウレタン製保護マットを敷き、ゴム製遮水シートで覆った上で埋め替える。臭気対策として作業中はミスト送風機を使って消臭芳香剤を散布する。
当面は一日2回、新旧の埋却地や周辺の計6カ所でアンモニアと硫化水素の臭気を測定する。問題がなければ徐々に回数を減らす方針。25日時点で臭気は検出されていない。
2022年度の警戒期間に入った昨年11月、野田の養鶏場で県内3例目となる鳥インフルが発生。過去最多の41万羽を殺処分した。12月中旬、近くのため池に液体が漏れ出しているのが確認され、近隣住民が悪臭の被害を訴えていた。
旧埋却地に近い下餅井自治会の山口敬次会長(65)は「(悪臭のない)元の生活に戻してほしい。移設後、旧埋却地をどう復旧するかも気がかりだ」と話す。
県は3月までの埋め替え完了を目指したが、処理方法や漏出対策の再検討、関係者の承諾に時間を要した。8月に作業用仮設道路に着工、その後掘削を始めた。県畜産課の福重哲也課長は「住民のためにも一刻も早い完了を目指したい」と話した。
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