2021/07/07 21:12

道で倒れた母、傷口にハンカチ当ててくれた女子高生。伝えたい、15年越しの「ありがとう」 家族と後輩たちが持ち主捜す

女子生徒が手当てしてくれたハンカチを持つ義理の娘の徳田昭子さんと福田雪乃生徒会長(左)=鹿児島市田上5丁目
女子生徒が手当てしてくれたハンカチを持つ義理の娘の徳田昭子さんと福田雪乃生徒会長(左)=鹿児島市田上5丁目
 「捜しています。十数年前、道で倒れていたおばあさんを助けた純心生」-。2000~05年頃、鹿児島市の田上小学校正門前の道端で、頭から血を流し倒れていた女性の傷口にハンカチを当て、近所の人に知らせた女子生徒を、遺族と鹿児島純心女子中学・高校(唐湊4丁目)の生徒会が捜している。

 倒れていたのは、07年に99歳で亡くなった田上6丁目の徳田ふじのさん。義理の娘の昭子さん(77)によると、他界する数年前の春の出来事だという。

 その日、田上小正門前の商店から「ふじのさんが転んで、けがをしている」と電話があった。駆けつけたところ、ふじのさんはハンカチで額を押さえて座っており、ハンカチの持ち主はすでに立ち去っていた。商店の人は黄色い襟の制服だったことから「純心の生徒さんだったと思う」と語っていたという。

 昭子さんはハンカチをきれいに洗い保管していたものの、持ち主に巡り合うことはなかった。先日、引き出しにしまっていたハンカチを部屋の整理中に見つけ、生徒が在籍したと思われる純心中高に送ることを思いつき、ハンカチとともに手紙をしたためた。学校は全校放送で紹介し、生徒会長で3年の福田雪乃さんが6月末、昭子さんの家を訪ねた。

 福田さんに当時の状況やふじのさんとの思い出などを語った昭子さんは「白髪に血がにじんで大変な見た目だったが、勇気を出して助けてくれた。きっと世の一隅を照らすようなすてきな女性になっているはず」と思いをはせた。

 福田さんは「私が生徒会長のときに手紙が届いたのも何かの縁。人とのつながりを大切にしたい」と話した。心当たりのある人は鹿児島純心中・高生徒会まで=099(254)4123。
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