双子の竜巻? 「海水巻き上げられ空へ」 鹿児島・種子島沖に発生

 2021/07/12 19:15
海上に立ち上がる2本の竜巻とみられる渦=中種子町
海上に立ち上がる2本の竜巻とみられる渦=中種子町
 12日午後0時半すぎ、中種子町沖で、竜巻とみられる渦が二つ発生した。町や種子島海上保安署などによると、けが人や建物被害の情報はない。

 発生したのは種子島東方の太平洋側で、中種子町野間の竹屋野海岸沖とみられる。

 プロサーファーの須田那月さん(25)が同海岸から数キロ離れた自宅で撮影した。約30分続いたという。須田さんは「海水が巻き上げられている様子がはっきり見えて怖かった。自宅上空も雲が渦巻き、内陸側に避難した」と話した。

 鹿児島地方気象台によると、種子島・屋久島地方には当時、積乱雲が発生しており、大気の状態が不安定だった。気象台は「竜巻と断定はできないが、発生してもおかしくない状況だった」としている。

 竜巻は発達した積乱雲の下で起きる激しい渦巻き。地表付近の空気が強い上昇気流に巻き上げられて発生する。