子どものワクチン接種 副反応は? 親不安 迷ったらかかりつけ医に相談 「打たない自由」の尊重を 新型コロナ

 2021/07/13 11:46
ファイザー社製の新型コロナワクチン
ファイザー社製の新型コロナワクチン
 新型コロナウイルスワクチン接種(ファイザー製)の対象年齢が12歳以上に引き下げられ、鹿児島県内でも子どもへの接種が始まっている。ただ保護者には副反応や、接種しないことによる差別への不安もあるようだ。専門家らは「接種を迷った際はかかりつけ医や行政に相談して」「打たない自由も尊重を」と呼び掛ける。

 鹿児島市の40代主婦は「感染予防のため接種させたいが、成長途上の子どもに打って大丈夫か」と心配する。息子が大学受験を控える同市の40代男性は「先に自分が接種し体への影響を見てから決めたい」と打ち明けた。

 接種が進む中、会員制交流サイト(SNS)では、ワクチンに関する不確かな情報が出回る。同市の40代男性は「情報が多すぎて何を信じればいいか分からない」と困惑する。

 日本小児科学会は「健康な12歳以上の子どもへの接種は意義がある」との見解だ。ただ、高齢者に比べて子どもは重症化リスクが低く、副反応の頻度が高いため「成人への接種状況を見て慎重に判断して」としている。

 厚生労働省は寄せられた疑問について、公式ホームページで「接種による死亡者が増えている知見は得られていない。接種で流産が増えていない」などと不確かな情報に対し注意を喚起する。一方で、新型コロナワクチンは開発から日が浅く「効果の持続性や長期的な副反応は検証を重ねている段階」と説明する。

 学校では接種しない子どもへの同調圧力や誹謗(ひぼう)中傷も懸念される。鹿児島市の40代女性は「接種ありきな雰囲気が差別を呼ぶので打たない選択肢も受け入れて」と訴える。

 文部科学省は6月、学校での集団接種について同調圧力を生む恐れがあるため推奨せず、行う場合も強制せず差別やいじめが起きないよう生徒に指導することを求める通知を全国の教委に出した。

 中学生の集団接種を検討していた姶良市も学校での集団接種は進めないこととし、鹿児島市教委は「いじめが起きないよう指導を徹底して」と各校に呼び掛けている。

 神戸市教育委員会新型コロナウイルス感染症対策アドバイザーで、兵庫医科大学の服部益治特別招聘(しょうへい)教授(予防医学)は「社会として感染拡大を抑えるには子どもにも打つのが理想」とし、「迷った時はかかりつけ医などに相談し、体質や体調を医学的に見て判断するのがよい」と提案した。