2021/07/24 06:15

【コラム・聖火は見えたか】空を見上げて

南日本新聞ニュース
 ごう音とともに空を舞う戦闘機の編隊から、青、黄、黒、緑、赤の5色のスモークが尾を引いていく。人々は一様に空を見上げ、マスク越しに歓声を上げた。23日午後0時40分ごろから、都心上空をブルーインパルスが飛行した。国立競技場近くの広場は朝から見物客でごった返した。

 航空自衛隊は、会員制交流サイト(SNS)で感染症拡大防止を呼びかけていた。それでも、混雑は各地で見られたようだ。五輪そのものがほぼ無観客となる中、多くの人が記念すべき日を少しでもその目に焼き付けたいと思ったのだろう。

 残念ながら空は雲が多く、五つの輪をはっきりと確認することはできなかった。だが一帯では拍手が巻き起こり、千葉県から家族で訪れた主婦中原志保さん(38)は「暗いニュースが多い中、希望が湧いてきた」。

 異例ずくめの五輪とはいえ、始まった以上は無事に成功してほしい。空を覆っていた白雲が、暗雲へと変わらないことを祈るばかりだ。(常)
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