2021/07/25 14:15

高校野球鹿児島大会準決勝 脅威の粘り 鹿実サヨナラ勝ち 延長十回 3点差を逆転

延長10回裏鹿実1死一、三塁、板敷が中越え適時打を放ちサヨナラ勝ち=平和リース
延長10回裏鹿実1死一、三塁、板敷が中越え適時打を放ちサヨナラ勝ち=平和リース
 第103回全国高校野球選手権鹿児島大会第15日は24日、鹿児島市の平和リース球場で準決勝2試合があった。第5シード樟南はノーシードのれいめいを5-2で下し、第3シード鹿児島実は第4シード神村学園に延長の末、9-8のサヨナラ勝ちで決勝進出を決めた。25日は休養日。決勝戦は26日午前10時5分から同球場である。樟南が勝てば5年ぶり、鹿実が勝てば3年ぶり、ともに20度目の夏甲子園出場となる。

 延長10回表に3失点。万事休すかと思われたが、鹿児島実の気持ちも攻撃も、途切れることはなかった。その裏、3連続適時打などで4点を挙げる驚異の粘りを発揮。見事な逆転劇で3年ぶりに決勝の舞台へ進んだ。

 窮地に追い込まれても、ベンチの雰囲気は暗くなかった。城下主将は「全員負けないと思っていた。1点ずつ取っていけば必ず相手には重圧になる」。その言葉通り、2四球でチャンスをつくり、主軸が一人ずつ走者を返した。

 板敷は「つないでくれたチームのため必ず外野へ飛ばす」と低めの変化球をとらえ、中堅手の頭を越す殊勲のサヨナラ打。直前の守備でバント処理を誤ったミスを帳消しにする働きだった。

 6回を終えて3点を追う劣勢を、七~九回に1点ずつ奪ってはね返した勢いは、延長でも衰えなかった。「我慢強さと体力勝負では負けない。3年生の力が出た」と城下は胸を張る。宮下正一監督は「技術的なものより、最後まで負けないという気持ちが勝った」とたたえた。

 3年ぶり20度目の夏甲子園を懸けた決勝は、樟南との伝統校対決。宮下監督は「ここまできたら思い切り大暴れしたい」と意気込んだ。

○…神村、死力尽くし「守り負け」

 神村の“夏3連覇”を阻んだのは、宿敵・鹿児島実だった。両チーム計26安打。数字上は打撃戦だが、小田大介監督は「守り負け」と総括した。外野からの本塁刺殺や3度の併殺で耐え切った相手をたたえ、「ともに死力を尽くした結果。勝たせてあげられなかった私の責任」と冷静に振り返った。

 攻撃では2度、3点差をつけた。それでも鹿実は「声を出して粘り強かった」。捕手の前薗主将は一番間近で鹿実の気迫を実感していた。入学時は110キロそこそこだった球速を最速148キロまで伸ばした先発泰も、延長10回につかまりマウンドを降りた。

 試合後の整列が解けた本塁上で、鹿実の城下主将が「ありがとう」と耳打ちしてきた。前薗は「頼んだぞ」と返した。鹿実の眠れる底力を神村が引き出した。そんな激闘だった。

(結果詳細は南日本新聞でご覧になれます)

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