2021/07/28 21:42

「また立ちたい場所。これからもっと盛り上げる」 ソフト日本・川畑瞳選手 金メダリストの覚悟語る

記者会見後、憧れの上野由岐子投手(手前)のすぐ後ろで穏やかな表情を浮かべる川畑瞳選手=28日、都内
記者会見後、憧れの上野由岐子投手(手前)のすぐ後ろで穏やかな表情を浮かべる川畑瞳選手=28日、都内
 ベンチを飛び出し、大エース上野由岐子投手(39)=ビックカメラ高崎=に抱きついた。金メダルだ。世界一だ。27日、日本が頂点に立った東京五輪ソフトボール。川畑瞳選手(デンソー、鹿児島市出身)は「めっちゃ感動した。日本の力を見せられた」。歓喜の輪の中でうれし涙を流し、夜空に「ナンバー1」と指を突き上げた。

 試合後のセレモニーで金メダルを受け取ると、涙顔はマスク越しでも分かる笑みに変わっていた。今大会は開幕試合に2番二塁手で先発。その後は大事な場面での代走など全試合に出場して計2安打も放ち、チームに貢献した。決勝は最終回に代打で登場。空振り三振に倒れたが、「しっかり振って終われたので悔いはない」。

 2016年の初代表入りからここまで、平たんな道のりではなかった。合宿や海外遠征で結果を出せず精神的に追い詰められた時期もあったという。「苦しいことを乗り越えた優勝だったので本当にうれしかった」と涙の理由を明かした。

 08年北京五輪で頂点に立った上野投手らに憧れ、当時、明和小学校6年生だった少女は五輪を目指した。「テレビで見ていた人たちと金メダルを取れて、すごい経験をさせてもらえた」。歓喜の輪が解けると、上野投手から頭をなでてもらったという。「うれしかった」と興奮気味に語った笑顔は少女時代に戻ったようだった。

 金メダル獲得から一夜明けた28日の記者会見。川畑選手は写真撮影で穏やかな表情を浮かべた。コメントする機会はなかったが、前夜には五輪についてこう語っていた。

 「また立ちたいと思う場所」

 ソフトボールは次回のパリ五輪では実施されない。それでも「競技の魅力や感動を人々に届けられて、結果も出せた。これからもっと盛り上げていきたい」。野手最年少の25歳は金メダリストとしての覚悟を口にした。
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