2021/07/30 06:05

「めったに泣かない」浜田尚里選手の涙 祖父母、恩師、同級生がもらい泣き

浜田尚里選手の金メダルを喜ぶ(前列右から)祖父の山中登さんと祖母の幸子さん=29日午後6時33分、鹿屋市上高隈町
浜田尚里選手の金メダルを喜ぶ(前列右から)祖父の山中登さんと祖母の幸子さん=29日午後6時33分、鹿屋市上高隈町
 東京五輪柔道女子78キロ級に出場した霧島市出身の浜田尚里選手(30)=自衛隊=が29日、決勝で最大のライバルと目されていたマドレーヌ・マロンガ選手(フランス)を下し、初出場で悲願の金メダルに輝いた。得意の寝技を駆使してオール一本勝ちを収め、試合後は笑顔と涙がこぼれた。声援を送った家族や恩師らは快挙に喜びを爆発させた。

 祖父母の山中登さん(85)、幸子さん(79)は鹿屋市上高隈町の自宅でテレビ観戦。応援メッセージが書かれた日の丸の旗や横断幕が並ぶ部屋で、親族ら約15人が決勝戦を見守った。浜田選手が寝技で相手を押さえ込むと「やった」「世界一だ」と手をたたき満面の笑みがはじけた。

 登さんは「高校生のころから目指していた五輪出場の夢がかなった。初戦だけでも勝てればと願っていたが、金メダルとは」。

 勝利後のインタビューや表彰台の姿には「いつも淡々としているのに、今日は笑顔が目立つ。頑張ったねと伝えたい」。幸子さんは「良かった」と何度も涙を拭った。

 浜田選手は代名詞の寝技を鹿児島南高校(鹿児島市)時代に培った。恩師の吉村智之さん(45)=国分中央高校教諭=は「メダルを持って帰りますと大会前に連絡があった。金メダルと言わないところが彼女らしい」と笑い、「有言実行し、すごいの一言。感動をありがとう」と声を詰まらせた。

 鹿児島南高校と山梨学院大学で共に柔道に励んだ東馬場とも子さん(30)=鹿児島市=は「めったに泣かない彼女の涙にもらい泣きした。努力が報われて本当にうれしい。自慢の友人を抱きしめたい」と喜んだ。

 国分中央高校柔道部のキャプテン宮原里穂さん(17)は一緒に練習した際、粘り強く戦う姿勢や気迫に圧倒された。「寝技は研究されていたはず。それでも五輪という大舞台で隙のない強さを証明してくれた」と憧れの先輩をたたえた。
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