2021/07/31 12:30

鹿児島に「第5波」到来の懸念 デルタ株拡大、週平均の新規感染10日で3倍 新型コロナ

 鹿児島県内で新型コロナウイルス感染が再び拡大している。1週間平均の新規感染者数は30日、18.6人になり、夏休みに入った21日時点の6.0人から10日間で3倍以上に増加。感染力が強いインド由来のデルタ株も広がり、「第5波」の到来が懸念される。

 県内では4月末からの第4波が収束傾向になった6月半ば以降、1日当たりの新規感染者数はおおむね1桁が続いた。だが、7月下旬に増え始め、25日から6日連続で10~20人台に。東京など都市部から訪れた人の感染確認も相次ぐ。クラスター(感染者集団)は与論町の会食と鹿児島市の病院で発生した。

 24~30日の新規感染者(130人)は20代が最も多く、2割を超える。10~40代が全体の6割以上を占め、若い世代が目立つ。

 これまでとの違いは全国で広がるデルタ株の脅威にある。感染力は、英国で最初に見つかり、第4波の中心になったアルファ株の1.3倍、従来株の約2倍とされる。

 県のデルタ株のスクリーニング検査の陽性率は、6月下旬から毎週46~71%に上る。塩田康一知事は30日の定例会見で「感染に火がつくと急速に拡大する。他県を見ても、拡大のペースが速い」と危機感をあらわにした。

 感染症に詳しい鹿児島大学大学院の西順一郎教授は「デルタ株の影響で、前回より感染者の波は大きくなる恐れがある」と指摘。「比較的若い人でも酸素投与が必要なレベルの肺炎になり得る。ワクチンを接種した人も油断せず、感染対策を徹底してほしい」と呼び掛けた。
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