2021/07/31 07:10

高齢者の預金など1億5930万円着服 37歳男性職員を懲戒解雇、刑事告訴へ 鹿児島信用金庫

職員の不祥事を受け頭を下げる中俣義公理事長(左)=30日、鹿児島市名山町の鹿児島信用金庫本店
職員の不祥事を受け頭を下げる中俣義公理事長(左)=30日、鹿児島市名山町の鹿児島信用金庫本店
 鹿児島信用金庫(鹿児島市)は30日、日置市の湯之元支店で支店長代理だった男性職員(37)が、顧客の預金など計1億5930万円を着服していたと発表した。今後、懲戒解雇し、刑事告訴する方針。同金庫での着服は、4月公表した田上支店に続き今年2例目。

 職員は借金返済やボートレースなどに使ったと話しており、同金庫が顧客に全額弁済した。

 中俣義公理事長は「絶対にあってはならない事件が発生し、深く反省している。前回着服が発覚した際に他に不祥事案がないか調査したが、本部の関与が不十分だった」と謝罪した。

 同金庫によると、着服は2020年1月~21年6月に、6法人27個人から97件。

 被害者の多くは高齢者。定期預金の満期が近づく顧客に「金利の良い新商品に替えないか」と虚偽の話を持ちかけ、証書を預かり勝手に解約する手口が大半だった。「預かるために必要」とだまし、新しい証書と引き替えの受領印を先に押させるなどして正常な手続きを装っていたため、金庫側は気付けなかったという。融資返済や口座への入金依頼で預かった金を着服したケースもあった。

 同支店に6月30日、「満期処理を頼んだ定期預金の証書を受け取りたい」と顧客から連絡があり、発覚した。職員は06年入庫。初任地が湯之元支店で、他4営業店を経て19年3月から再び同支店勤務となった。

 現在、全40店舗のパートを含む職員約500人を対象に不正がないか調査中。調査結果や職員・関係役員の処分、幹部の経営責任、再発防止策は8月末までにまとめる予定。
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