2021/08/01 08:27

狙われる「#学校に行きたくない」 SNS原因の犯罪増える夏休み 相談乗るふりし家出あおる

スマートフォンのSNSで少女らを誘い出す犯罪が相次いでいる(写真と記事は関係ありません)
スマートフォンのSNSで少女らを誘い出す犯罪が相次いでいる(写真と記事は関係ありません)
 スマートフォンが普及し、会員制交流サイト(SNS)を通じて未成年が犯罪に巻き込まれる事件が後を絶たない。6月に逮捕された福岡県の40代男も、SNSで知り合った鹿児島県内の10代少女を連れ出していた。夏休みはネットの犯罪やトラブルが増える傾向にあるとして、専門家は警鐘を鳴らしている。

 警察庁のまとめなどによると、2020年にSNSが原因で犯罪被害に遭った18歳未満の未成年は1819人。8割以上が悪質サイトへの接続を制限するフィルタリング機能をスマホに設定していなかった。

 SNSの種類別で最も被害が多かったのはツイッターで、全体の3割以上を占める。「#学校に行きたくない」などのハッシュタグから狙われるケースが多発している。神奈川県座間市で9人が殺害された事件でも、悩みを抱えた被害者らがツイッターで弱音を吐いたところに被告が付け入った。

 「悩みの相談に乗っているふりをして不安を助長し、家出するようにあおるケースがある」。鹿屋市の一般社団法人パーソナルサービス支援機構の大倉一真代表理事(46)は、SNSの危険性を指摘する。特に夏休みはネットコミュニティーで交流する機会が増え、トラブルも多くなるとして注意を促す。

 大倉さんは「悩みを抱える未成年の少女にとって、相談に乗ってくれる年上の男性は神様のように見える時があるらしい」と分析。その上で「安易に会おうとしてくる人物は危ない。犯罪に巻き込まれる可能性があるので、接触は避けるべきだ」と訴える。

 鹿児島県警人身安全・少年課によると、県内で20年に届け出があった20歳未満の行方不明は211件。主な理由は家庭関係74件、学業24件、異性4件などだった。同年、県内で少女らが被害に遭ったSNS起因の犯罪では、児童買春・児童ポルノ禁止法13件、県青少年保護育成条例違反7件を摘発した。

 同課は「フィルタリングを確実に設定し、不正なサイトは見ない、書き込まない、絶対に会わないことを徹底してほしい」と警戒を呼び掛けている。
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