「弓角」を投げて巻くだけ。サーフトローリングで青物狙い。早朝のナブラ撃ちに期待大〈クロエビスの釣果アップ講座〉
2021/09/12 09:30

頴娃海岸でのナブラ撃ちの釣果。サーフトローリングの限界かも
夏が去り朝晩に秋の気配を感じるようになると、黒潮に紛れて北上して来たさまざまな青物が接岸するようになり鹿児島県内の早朝のサーフや磯は青物釣りで賑わいます。青物は通常ルアーや生き餌で釣りますが、今回はサーフトローリング(以後Sトロ)で狙います。
Sトロはルアー釣りの一種で「弓角(ゆみづの)」と呼ぶアクリル製の疑似餌を使います。沿岸を回遊するメッキ・ブリ・カンパチ・カツオ類などの小・中型の青物を陸から狙うシンプルながらもとてもエキサイティングな釣りです。
弓角は「く」の字の形状をしており、ラインを巻くとクルクル回転し生きた小魚を演出します。これを目掛けてターゲットが飛び付くというカラクリです。Sトロは投げて巻くだけの極めて簡単な釣りですが集魚力はジギングを凌ぐ程です。まさに青物専用の釣りなのです。
小魚がわき上がる「ボイル」、大魚が群れる「ナブラ」が発生しやすい早朝が狙い目。しかも、潮がたっぷりあり、波立ちが穏やかなほどアタリが期待できます。実釣の前に視界に広がる海面全体をじっくり観察します。その時、表層にざわつきや異常な波立ちを発見できたらラッキーです。その場合、いきなり群れのど真ん中に仕掛けを投入しては群れが四方八方に散ったり消滅したりします。
そこで、群れの移動方向の数十メートル先に仕掛けを投入し、群れのサイドをかすめるくらいの間隔で巻き取ります。巻き取りにアクションは不要。同じ速さで巻き取るか、緩急をつけて海中を上下させることもあります。飛ばしウキの「マウス」よりもジェットてんびんの方が遠投可能で中層も探れるので大物のヒット率が高くなります。
突如射程内でバシャバシャとにぎやかな音とともに大きな群れが出現し予期せぬ爆釣となることがあります。これを「ナブラ撃ち」と呼びSトロマンの憧れです。Sトロは秋冬限定の釣り。ヒットした瞬間の衝撃と引きの強さにきっと胸躍るはずです。
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浜村建夫(はまむら・たてお)さん 南九州市出身。原点は関西で音楽関係の仕事をしていた約40年前に出合った琵琶湖でのヘラブナ釣り。古里に戻り本格的に海釣りを始めた。釣り系ライターとして活躍中。
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