2021/09/05 09:00

職場は、性別は、年代は… 自治体職員の感染、どこまで公表? 非公表は与論のみ 新型コロナ・鹿児島

 自治体職員が新型コロナウイルスに感染した場合、与論町を除く鹿児島県内の42市町村と県が公表または公表を予定していることが4日、南日本新聞の調査で分かった。公表の方法や内容は自治体によって差がある。与論町は人数を公表していたが、個人の特定につながる懸念から非公表に切り替えた。

 ホームページや防災行政無線での公表に加え、報道機関へ通知するのは県と31市町村。ホームページや防災無線、またはそのいずれかを活用するのが11市町村だった。正規職員に限るとした自治体もあった。

 公表する理由として、大半の自治体が「庁舎は不特定多数の住民が利用するため、安心できるように」「行政機関の責務」「感染拡大防止につながる」と回答。「公表しないと市民の不安をかき立てる」(出水市)、「事実と異なるうわさが広がらないように」(奄美市)、「臆測や間違った情報で町民に不安や混乱を与えないため」(喜界町、和泊町)との意見も出た。

 公表内容の範囲は、「性別、年代、勤務場所」が多く、「窓口業務か否か」「常勤か非常勤か」を加える市町もあった。一方、複数の自治体が感染者の特定を避ける目的で「性別、年代のみ」「人数のみ」「勤務する庁舎のみ」「窓口業務か否かのみ」とした。

 少人数職場の場合は「表現を工夫したり、公表内容の一部を制限したりする」との回答も寄せられた。これまで職員の感染例がなく、「未定」とした自治体もあった。

 与論町は昨年、ホームページと防災無線で感染した職員の人数を公表したところ、複数の住民から「島は狭いので、個人の特定と誹謗(ひぼう)中傷につながる。必要ない」との指摘があり、非公表に切り替えた。町民から異論はなく、問い合わせがあれば感染者の有無は答えている。