漁師は知ってた名も無き滝、測ってみたら九州一だった 奄美大島・落差181メートル 名前募集中

 2021/09/10 22:30
181メートルの落差が確認された滝=2020年6月29日、奄美市名瀬小湊(浜田太さん提供)
181メートルの落差が確認された滝=2020年6月29日、奄美市名瀬小湊(浜田太さん提供)
 奄美市は10日、同市名瀬小湊の沿岸部で巨大な滝を確認したと発表した。落差は181メートルで、市は「九州最大の可能性がある」としている。名称はなく、10月8日まで募集する。

 滝は小湊港の南西約3キロの太平洋に面した岸壁。木々に覆われた沢から絶えず水が流れ下っている。船でしか見ることができず、漁業関係者らには知られていたが、上部が森に隠れて全体を把握できていなかった。

 昨年5月、同市名瀬の写真家浜田太さん(67)がドローンを使い、頂点部分を含む全体を撮影した。落差の調査の依頼を受けた市が今年8月末、現地で衛星測量のデータを元に割り出した。

 国土地理院によると、河川の長さなどと違い、滝の落差は集計していない。

 今回確認された滝は同院や市発行の地図に記載されておらず、地元で伝わる名称もない。市は滝名をホームページで公募し、10月末をめどに決定する。同院地図への記載依頼も検討する。

 浜田さんは「こんなに落差があるとは思っておらず驚いた。世界自然遺産の島にふさわしい全国に誇れる滝だ」と話した。