サツマイモ基腐病 昨年上回る発生面積 8月の長雨で菌拡散か 鹿児島

 2021/09/18 08:03
サツマイモ基腐病で枯れた茎=8月下旬、西之表市安納
サツマイモ基腐病で枯れた茎=8月下旬、西之表市安納
 サツマイモの立ち枯れなどを引き起こす基腐(もとぐされ)病の症状が出た鹿児島県内の農場面積が1日時点で6000ヘクタールを超え、2020年産(5897ヘクタール)を上回ったことが17日、県の調査で分かった。1カ月前にまとめた前回調査と比べて発生農場が大幅に増加しており、水を介して株内に侵入する病原菌が8月中旬の長雨で広まったとみられる。

 県農産園芸課によると、1株でも症状が確認された農場面積は約6600ヘクタールで、作付面積全体(約1万300ヘクタール)の6割に達した。8月1日時点で取りまとめた前回調査から約2200ヘクタール増えている。

 調査は市町村を通じて実施し、地上部を目視して葉や茎が枯れたり、しおれたりする症状の有無を確認している。地下に埋まっているイモの状態は分からないため、地上部の被害が収穫量に及ぼす影響は不明という。

 南日本新聞が17日までに県内主産地(南九州市、曽於市、志布志市、鹿屋市、西之表市)に聞き取ったところ、作付面積に占める発生割合は7割を超えていた。一方で、中程度以上(農場内全株に占める発症割合が2割超)の発生がみられた農場面積は1割にとどまっている。

 県産サツマイモはこれから収穫のピークを迎える。県病害虫防除所の山口卓宏所長(59)は「特に雨が降った後の排水をしっかりと行い、次期作に向けた土壌消毒や健全苗確保に取り組んでほしい」と話している。

 ■サツマイモ基腐病

 糸状菌(カビ)が引き起こす病害で、感染すると地面近くの茎が黒くなり、次第に茎全体やイモを腐らせる。国内では2018年に鹿児島、宮崎、沖縄の3県で初めて確認された。現在は20道都県に広がっている。