2021/09/19 08:30

アバター導入、紅白カーペットも… コロナ下でも祝いたい 敬老の日 施設の奮闘に利用者ほっこり

自走するアバター(分身)ロボットを使い会話を楽しむ高齢者=17日、鹿児島市の介護老人福祉施設「アルテンハイム鹿児島」
自走するアバター(分身)ロボットを使い会話を楽しむ高齢者=17日、鹿児島市の介護老人福祉施設「アルテンハイム鹿児島」
 新型コロナウイルス禍で迎える「敬老の日」。鹿児島県内の高齢者施設は20日を前に、感染防止対策に気を配りながら工夫を凝らし利用者を祝っている。家族との直接の面会は難しい状況が続くが、高齢者は「節目のお祝いはありがたい」と笑顔。職員は「少しでも喜んでほしい」と奮闘している。

 「コロナ禍でもお祝いの会を開いてくれ感謝している。1年たった実感が湧く」。霧島市の住宅型有料老人ホーム「善の心」は5日に敬老会を開催。夫婦で入居する小川三郎さん(91)は喜んだ。職員たちは廊下を紅白に彩り祝った。

 藤崎えり子施設長(57)は「感染対策は大事だが、外に出られない利用者に楽しんでもらうことも大切にしたい。スタッフの気持ちがこもった手作りの催しになった」と振り返った。

 鹿児島市の特別養護老人ホーム「花水木」は、交流のある同市の鴨池幼稚園から、敬老の日に合わせ、DVDを受け取った。コロナ禍以前は園児がホームを訪れていたが、かなわなくなったためだ。園児の合唱や劇の映像が収録されている。

 「子どもたちの様子を見ると利用者は笑顔になる」と萩原真一施設長(49)。「コロナ禍であっても同じ地域の高齢者と子どもが触れ合う機会を持ち続けたい。利用者の心が癒やされれば」と語る。

 面会に新システムを導入した施設もある。

 鹿児島市の介護老人福祉施設「アルテンハイム鹿児島」は、ディスプレーの付いた自走するアバター(分身)ロボットを取り入れた。県外の家族らがロボットを遠隔操作。利用者の部屋の中に入って会話できる仕組みだ。敬老の日を前にフル活動している。

 吉井敦子理事長は「感染対策と技術を両立し新しいケアの形になれば」。アバターで家族と話したという利用者の白石淑子さん(92)は「会えない状況が続く中、話ができるだけでうれしい」とほほ笑んだ。
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