2021/09/21 11:00

コロナ禍で需要減、特産食材のロス防げ ふるさと納税やCF活用、認知度アップも期待 鹿児島・いちき串木野

クラウドファンディングサイトで返礼品にしていた「サワーポメロ焼きしゃぶステーキ」のセット(みその提供)
クラウドファンディングサイトで返礼品にしていた「サワーポメロ焼きしゃぶステーキ」のセット(みその提供)
 いちき串木野市の飲食店が、新型コロナウイルスの感染急拡大による需要減に対応しようと、ふるさと納税やクラウドファンディング(CF)の仕組みを活用した取り組みを進めている。在庫や期間限定メニューを返礼品として登録、全国へPRする。いずれも「食品ロスを防ぐとともに、認知度も高まれば」と期待する。

 串木野漁協直営の「海鮮まぐろ家」は8月、形や見た目が悪い大トロを「訳あり品」としてふるさと納税の返礼品に加えた。自治体への提供価格は、店頭の通常価格の約5割引きだ。これまでも在庫を特価で登録することはあったが、店頭との価格差は3割程度だった。諏訪田克浩支配人(53)は「半額でもはけてくれるならと決めた」と明かす。

 大トロは他の部位に比べて脂が多く、使用頻度が少ない。昨春からの在庫は200キロに及ぶ。「コロナでイベントも中止となり、在庫を一掃する場がない。ふるさと納税なら市の収入にもつながる。おいしさを知ってリピーターになってもらえたら」と願う。

 味工房みそのグループは、春夏の期間限定メニューとして開発した「サワーポメロ焼きしゃぶステーキ」をCFサイト「CAMPFIRE」で「新名物に育てたい」として支援を募った。

 3月からグループ店の「炭火焼工房ハンバーグ・ステーキ黒平」で提供したが、第5波の影響で来店者が想定以上に落ち込み、仕入れた食材が廃棄の危機に。サイトでは、既に市販されている商品は返礼品にできない決まりがあり、メニューから外して返礼品のみに切り替えた。

 期限の12日までの1カ月で、目標の30万円を超える支援が集まった。5000円以上の寄付をした支援者に冷凍保存して届ける。勘場智成ゼネラルマネジャー(36)は「全国から反応があり、商品の知名度を上げる機会にできた」と語った。
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