2021/09/22 08:30

大腸がん患者に多い口内細菌発見 鹿児島大など研究チーム 唾液使った検査実用化目指す

大腸がんに関与する可能性がある口内の細菌を研究する杉浦剛教授=21日、鹿児島市の鹿児島大学
大腸がんに関与する可能性がある口内の細菌を研究する杉浦剛教授=21日、鹿児島市の鹿児島大学
 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科の杉浦剛教授(54)=顎(がく)顔面疾患制御学=らの研究チームは、大腸がん患者の口内にある常在菌4種類が、健康な人より多くなっていることを発見したと発表した。口内の細菌が大腸がん発生に関与している可能性が示唆された形。唾液を使った大腸がん検査の実用化を目指している。

 チームは、鹿大病院消化器外科、大阪大学微生物病研究所と共同研究した。健康な人51人と大腸がん患者52人の唾液、便に含まれる菌を2018年から調査。論文は、7月2日付の国際学術誌「Cancers」に掲載された。

 口内には約700種類の細菌が常在するとされる。チームはそのうち4種類の細菌が大腸がん患者の口内と腸内で多く、健康な状態と異なる菌構成であることを明らかにした。

 杉浦教授は「腸内の細菌は口から運ばれたもの。直接か間接かは不明だが、口内の特定の細菌が大腸がんの原因になっているのではないか」としている。

 チームは、唾液に含まれる菌の検査で大腸がんの発生やリスクが分かる方法を研究中。杉浦教授は「1、2年内の実用化を目標に、高精度で検知できるようにしたい」と語った。
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