2021/09/22 11:55

奄美ドクターヘリ 飛行時間 全国平均の2倍 1回平均1時間飛行 出動要請 年30件重複

奄美ドクターヘリ=奄美市名瀬
奄美ドクターヘリ=奄美市名瀬
 鹿児島県は21日、奄美ドクターヘリの出動1回当たりの飛行時間が平均1時間で、全国平均の2倍の長さに及ぶことを明らかにした。県本土や沖縄に搬送する際、導入した県立大島病院を長時間空けるケースがあるほか、出動要請が同時間帯に年30件程度重複しているとした。県議会代表質問で、成尾信春議員(公明、鹿児島市・鹿児島郡区)に福元俊孝県立病院事業管理者が答えた。

 奄美ドクターヘリは大島病院が2016年12月に1機導入。奄美や十島村全域をカバーし、搬送先は沖縄を含め広範囲に及ぶ。リスクが高い患者を沖縄などに搬送する場合、大島病院はその間、他の出動要請に対処できない。奄美大島内のヘリ飛行時間は30~40分。原則、県内搬送することになっており、沖縄に近い与論島に出動し、本土まで往復5時間要したケースもある。

 県立病院課によると、直近3年の重複要請は20年度31件、19年度31件、18年度33件。県消防防災ヘリや自衛隊、沖縄ドクターヘリに連絡している。いずれも重複要請があった患者の命に関わる事例はなかった。病院間の搬送が約半数を占めており、医療・消防機関や住民を対象とした説明会を開き、民間航空機や船舶の活用も、できるだけ促している。

 奄美ドクターヘリは本年度、8月末時点で89件(速報値)の出動実績があり、20年度同期80件より増えている。19年度出動は303件。