2021/10/07 11:00

深夜の公園、うるさいスケボー 住民「眠れない」若者「ほかに場所がない」 専用施設ない鹿児島市

夜中にスケボーを楽しむ若者=9月下旬、鹿児島市浜町のかんまちあ
夜中にスケボーを楽しむ若者=9月下旬、鹿児島市浜町のかんまちあ
 「深夜に公園でスケートボードをする人がいる。音がうるさくて眠れない」。鹿児島市の女性から南日本新聞に切実な声が届いた。東京五輪で注目が集まり、県内でも若者が公園で滑る姿をよく見かけるが、騒音の苦情も少なくない。節度ある楽しみ方が求められる。

 9月下旬の午後11時すぎ、同市浜町の公園「かんまちあ」を訪れると、3人の若者がスケボーに興じていた。車輪が路面をこする「ゴー」という音が周囲に響く。ジャンプで着地するたびに「ガチャン」とひときわ大きな音が耳をついた。

 「練習してうまくなるのが楽しい」。3人のうち会社員の男性(33)は東京五輪を見て8月から始めた。昼は仕事のため、決まって夜に集まるという。公園にはスケボーの騒音の注意看板はあるが、夜間の利用自体は禁じられていない。

 一方、近くの住民は「うるさくて眠れず、ストレスの限界に来ている。公園では禁止してほしい」と訴える。たまりかねて通報するとその日は収まるが、翌日はまた騒音に悩まされるという。

 市は以前から苦情があった中央公園と祇園之洲公園は午後9時以降、夜間のスケボー利用を禁止している。スケボーに絞った苦情件数の集計はしていないが、市公園緑化課の西原直樹課長(56)は「苦情が増えるようなら、全ての公園での禁止も考えなくてはいけない」と話す。

 スケーターからは、専用施設を望む声が上がる。中央公園をよく訪れるという20代の男性は「騒音で迷惑をかけて申し訳ないとは思う。ただ、ここしか滑る場所がないのが現状」と理解を求める。

 県外では自治体が専用施設を設置する動きが相次いでいる。公園の中央部に造る大阪市の担当者は「民家と距離があるので、騒音の苦情も出ない」と話す。鹿児島市でのスケボー場建設について、同市スポーツ課の梶原剛課長(48)は「競技人口を把握するなど調査し、必要性があれば検討する」としている。