2021/10/14 20:45

70年前のルース台風、忘れない 遭難船救助に向かった消防団員20人が殉職 南さつま市で慰霊祭

慰霊碑の前で追悼の言葉を述べる遺族=14日、南さつま市笠沙町片浦
慰霊碑の前で追悼の言葉を述べる遺族=14日、南さつま市笠沙町片浦
 ルース台風の県本土襲来から70年の14日、鹿児島県南さつま市笠沙沖の遭難船の救助に向かい犠牲になった地元消防団員20人の慰霊祭が同町野間池地区の夕日ケ丘公園であった。遺族や消防団、住民ら約30人が「災害を忘れない」との思いを新たにした。

 台風は1951年10月14日、吹上浜沖を北上し、現在のいちき串木野市付近に上陸。野間池地区では消防団員の事故のほか、住民17人も高潮被害で亡くなった。

 事故現場とされる野間岬の沖合が見える同公園に翌年、慰霊碑が建立された。市消防団笠沙方面隊は毎年、この日に3分団持ち回りで訓練に取り組む。

 節目の今年は慰霊祭に切り替え、20人の名を刻む碑に献花した。市消防団の東馬場伸団長(70)や同方面隊の塩屋義明隊長(70)は「殉職を風化させず、全国で多発する災害の教訓とする」と誓った。

 団員だった父を亡くした宮原博さん(71)=同市加世田小湊=は当時1歳。「父の面影は写真で見るだけだが、この日は胸に刻まれている。繰り返さないよう後世へ伝えたい」と話した。
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