特攻の歴史 オンラインで初ガイド 鹿児島・万世平和祈念館 コロナで修学旅行断念、東京の中学校と結ぶ

 2021/11/07 21:10
オンラインで中学生に特攻隊員の遺品を見せる小屋敷茂さん(左)=南さつま市加世田本町
オンラインで中学生に特攻隊員の遺品を見せる小屋敷茂さん(左)=南さつま市加世田本町
 南さつま市の万世特攻平和祈念館は10月23日、東京都市大学等々力中学校(東京)の3年生203人にオンラインで平和学習会を開いた。全国から修学旅行生が訪れる同館で、オンラインのガイドは初めて。特攻の歴史を紹介し、戦争の悲惨さを伝えた。

 同校は修学旅行で南薩への訪問を計画していた。新型コロナウイルスの影響を受け、断念したことに伴い、学習会が企画された。

 先の大戦で日本軍が奇襲攻撃した米国ハワイの真珠湾近くにある学習施設にもつないで実施。同館職員の小屋敷茂さん(73)が、市観光協会で画面越しにガイドをした。同館が立つ旧万世飛行場から出撃し散華した隊員が家族へ宛てた手紙を読んだり、遺品を見せたりして関心を誘った。

 生徒たちは同年代の無情な運命に心を痛めた様子で、飛行兵に憧れた当時の若者の心境や、軍国教育について質問を重ねた。代表の生徒が「戦争が起きたことを実感できた。大切な人たちと過ごせる幸せな環境はありがたい」と感想を述べた。

 小屋敷さんは「遠隔地にいながら特攻を学び、平和の尊さを感じてもらう機会は願ってもいないこと」と話した。