桜島の火山防災〝輸出〟 アフリカのコンゴから感謝状 現地に学校設立のNPO、鹿児島市に伝達 

 2021/11/23 21:20
現地の民族衣装を着て、火山の麓にあるコンゴの町の様子を伝える中村雄一さん=鹿児島市役所
現地の民族衣装を着て、火山の麓にあるコンゴの町の様子を伝える中村雄一さん=鹿児島市役所
 5月に火山が噴火したコンゴ(旧ザイール)に桜島火山防災のノウハウを伝えたNPO法人「なかよし学園プロジェクト」の中村雄一理事長(43)=千葉県松戸市=が19日、鹿児島市役所を訪れ、下鶴隆央市長に現地からの感謝状を手渡した。噴火したニーラゴンゴ山の溶岩や被災地の様子、授業風景をつづったアルバムも贈った。

 中村さんは8月、火山の南約15キロの都市ゴマにある「少年兵更生学校」の一室に防災学校を設立。桜島にある退避壕(ごう)などの防災施設や、鹿児島市が用意したバスで住民が避難する訓練の様子を写真で紹介するなど、桜島の火山防災対策を指導している。

 下鶴市長との面談で中村さんは「現地では多くの家屋が溶岩で焼かれ、公式発表以上の死者が出ている可能性がある」と惨状を説明。鹿児島市の火山防災が現地で注目を集めており、住民の防災意識が高まっていることを伝え、少年兵更生学校からの感謝状を手渡した。

 面談を終えた下鶴市長は「市の取り組みが役に立って大変うれしい。訓練は毎年新しい試みをしているので、コンゴのみなさんにも知っていただければ」と話した。

 ニーラゴンゴ山は5月22日に噴火。少なくとも32人が死亡、40万人以上が避難した。

 中村さんは来年3月も現地を訪れる予定で、住民に具体的な避難方法を教えたり、行政の対応の在り方を伝えたりする。
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