森林組合、本人の意向確認せず山林購入 地権者「無断で売買契約」 鹿児島・曽於

 2021/11/24 12:25
山林(資料写真)
山林(資料写真)
 曽於市森林組合が山林の管理を任されていた組合理事の売買契約書を基に、地権者の意向を確認せずに山林を購入していたことが分かった。地権者は9月、「無断で手続きが進んだ」として、組合などに損害賠償を求め鹿児島地裁鹿屋支部に提訴した。組合は「地権者に直接確認しなかったのは誤りだった」として、これまで怠っていた本人確認を徹底するよう改めた。

 組合などによると、山林は曽於市内の約2500平方メートル。2018年から組合長を務める男性が職員時代の1980年代から地権者の依頼で管理していた。

 男性は組合理事だった2014年、地権者の「代理人」として売買契約書に署名、押印。売買が成立した。

 売買契約前に山林を母親から譲り受けたという県外在住の地権者の娘は「男性から売却の提案はなかった」などと反発。組合と男性を提訴した。

 一方、男性は取材に「地権者(娘)の承諾を得た」と答え、双方で主張は異なる。ただ、娘から売買契約の委任状は取り付けておらず、「(委任状を作らなかったことは)問題があったが、ずっと委任状なしに管理してきた」と話した。

 県森林組合連合会によると、地権者の高齢化で森林組合に管理を委ねるケースは多い。曽於市森林組合は売却を巡るトラブルは起こり得るとして「4年ほど前から地権者などへの意思確認を徹底している」としている。