「子ども110番の家」が減っている 高齢化で個人商店廃業響く 10年で1割減、声掛け事案は増加傾向 鹿児島

 2021/12/05 21:25
下校中の小学生らと話す子ども110番の家の小浜努さん=10月、鹿児島市東谷山2丁目
下校中の小学生らと話す子ども110番の家の小浜努さん=10月、鹿児島市東谷山2丁目
 児童らが危険を感じた時に駆け込む「子ども110番の家」の登録件数が鹿児島県内で減少している。高齢化による個人商店の廃業などで、11年前のピーク時より1割減った。一方、子どもへの声掛け事案などは増加傾向で、登録した店や家は地域単位の活動を強化している。

 子ども110番の家の制度は1996年に始まり、県警は97年から民家や商店に委嘱している。県内の登録件数は2010年の4062カ所をピークに減少。今年8月末現在、1割近く少ない約3700カ所となった。

 地元で認知度が低いという声が出た鹿児島市名山校区では3月、民生委員が11カ所ある110番の家の場所を点検した。避難所などの防災情報と共に校区の安心安全マップに載せ、各家庭に配った。子どもたちに分かりやすいよう、全カ所にのぼり旗を取り付けることも決めた。

 地区の民生委員児童委員協議会の松崎勉会長(72)は「外から見て駆け込める場所だと分かりづらかった。のぼり旗を掲げることで見せる防犯になり、地域の安全につながるのでは」と話す。

 同市東谷山2丁目で写真スタジオを営む小浜努さん(75)は10年以上前から登録している。これまで子どもが事件で駆け込んできたケースはないが「いざというとき対応できるように、これからもできる限り続けたい」と気を引き締める。

 県警は効果的な運用を目指し、「110番の家」や地区防犯協会との連携強化に取り組む。生活安全企画課の山下隆理事官は「設置場所を子どもや保護者に対して広く周知する必要がある。学校関係者と連携して駆け込み訓練などをして、安全・安心を確保したい」と話した。