女剣士80歳 挑戦19度目で念願の七段に昇段 礼儀作法を重んじる剣道は「人生勉強になる」

 2021/12/05 20:50
80歳で剣道七段に合格した郷田純子さん=鹿児島市与次郎1丁目の県武道館
80歳で剣道七段に合格した郷田純子さん=鹿児島市与次郎1丁目の県武道館
 鹿児島市荒田2丁目の郷田純子さん(80)が、全日本剣道連盟の昇段審査会で七段に合格した。昇段した181人のうち、女性では最高齢。合格率26%の難関を突破し、「発表の時はびっくりして、張り出された紙を何度も確認した。やっと実感がわいてきた」と喜ぶ。

 695人が臨んだ審査会。対戦形式の実技と「形」でチェックを受けた。郷田さんは2010年に六段になって以降、19度目の挑戦で念願をかなえた。

 剣道との出合いは33歳の時。当時は夫の転勤で北海道に住んでおり、4歳だった長男と一緒に始めた。「最初は面白くなかった」と苦笑するが、「心の強い子に育てたいと思っていた。だから私が辞めたら駄目」と自らを鼓舞。礼儀作法を重んじ、「人生勉強になる。面白い」とすっかりとりこになった。

 現在は週4日、鹿児島市の県武道館で稽古に励む。範士らに教えを請うため、いつも最前列に並ぶ努力家だ。県連盟の俣木正喜会長(73)は「いつも熱心に取り組み、継続は力なりということを示した。剣道を続ける高齢者の方々に夢と感動を与えた」とたたえる。

 剣道場は県武道館の3階。郷田さんは「健康のためにも、道具を担いで上れるくらいまでは続けたい」と生涯現役を誓う。「審査会でお世話になった分、打たせてあげたい」。打ち込み稽古の相手を喜んで引き受けるつもりだ。

 審査会は11月13日、愛知県であった。
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