H2Aロケット45号機、打ち上げ成功 英国通信衛星を分離 種子島宇宙センター

 2021/12/23 00:34
開聞岳上空に弧を描き上昇するH2Aロケット45号機の光跡=23日午前0時32分から6分間露光、南九州市知覧町西元
開聞岳上空に弧を描き上昇するH2Aロケット45号機の光跡=23日午前0時32分から6分間露光、南九州市知覧町西元
 三菱重工業は23日午前0時32分、英国の衛星通信サービス大手の衛星を載せたH2Aロケット45号機を、南種子町の種子島宇宙センターから打ち上げた。26分後、衛星を予定軌道に投入した。H2Aの成功は2005年の7号機以来39回連続。本来は22日午後11時33分の予定だったが機体確認で約1時間遅らせた。発射後に射点で火災が起き、周辺の草や木が燃えた。

 搭載したのは、インマルサットの第6世代通信衛星「Inmarsat-6」シリーズの初号機。高さ7.5メートル、重さ約5.5トン。通信容量が大きいKaバンド、悪天候に左右されにくいLバンドと二つの周波数帯を同時に通信。世界中の衛星通信サービスの利便性向上が期待される。H2Aが海外顧客の衛星や探査機を載せたのは5回目。

 45号機は全長53メートル、重さ442トン。当初21日の打ち上げ予定だったが、悪天候が予想され22日に延期。同日の発射準備中、推進薬充塡(じゅうてん)後の機体の温度データに異常が見つかり、発射約1時間前にカウントダウンを止めた。

 衛星が重いため、今回は推進力を高める固体ロケットブースターを通常の2本から4本に増やした。同社と宇宙航空研究開発機構はその影響で火災が発生したとみて確認している。

 三菱重工業の阿部直彦防衛・宇宙セグメント長は打ち上げ後のウェブ会見で「安定した打ち上げを提供するためいま一度心を引き締め、細心の注意と最大限の努力をする」と述べた。

 H2Aは01年に1号機を打ち上げた。次期主力ロケット「H3」に合わせ、23年度の50号機で運用を終える予定。
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