大人気の観賞魚「レンテンヤッコ」 国内初の繁殖に成功

 2022/01/14 11:05
神畑養魚が養殖したレンテンヤッコ(同社提供)
神畑養魚が養殖したレンテンヤッコ(同社提供)
 観賞魚卸の神畑養魚南九州養殖センター(鹿児島県南九州市頴娃)は、小笠原諸島周辺など温帯域に生息する日本固有種「レンテンヤッコ」の繁殖に国内で初めて成功し、商品化した。天然個体と違い市販の餌をよく食べるため飼いやすく、生態系の保全にもつながるとして安定供給を目指している。

 オレンジ色の体に青色の斑点模様があるカラフルな魚で、観賞用として国内外で人気が高い。特にサイズの小さい体長5センチ前後の幼魚は希少で10万円前後の値がつく。

 同社は天然個体3匹を餌付けし、昨年5月に初めて産卵に成功。10月ごろまでほぼ毎日、1日数百個の卵を回収し、ふ化、育成に取り組んだ。全滅を繰り返しながら餌や照明、水温など条件を変えて試行錯誤し、計100匹ほどが幼魚まで育った。

 地元漁師の理解を得て、海水をくみ上げる配管を設置し直せたことが成功の鍵となった。従来の取水場所より沖へ延長したことで水質が安定し、ふ化後の生残率が改善した。

 養殖を担当した田中嘉(よしみ)さん(28)は「水槽という限られた環境で好む条件を探すのに苦労した。ほしい人がいつでも手に入れられるように、個体数を増やしていきたい」と話した。
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