〈西郷輝彦さん死去〉家族の反対押し切り、家出するように鹿児島から上京。歌手デビューは17歳。「心配かけたが、母の愛情に支えられた」 2019年インタビューより
2022/02/21 21:09

2002年6月、全国縦断特別公演の鹿児島公演で「江戸を斬る」の演目を熱演する西郷輝彦さん(中央)=鹿児島市
後援会「薩輝会」が主催するチャリティーゴルフコンペのため帰郷した際にインタビューに応じた。当時、コンペは17回目を迎え、収益を鹿児島県内の児童養護施設に寄付。始めた動機を「幼いころ、伯母が勤めていた施設の子どもとよく遊んでいたこともあり、支援したくて」と説明した。
鹿児島商業高校を中退後の1964年2月、「君だけを」で歌手デビューした。17歳だった。「十七才のこの胸に」「星娘」などの青春歌謡で相次ぎヒットを飛ばし、橋幸夫さん、舟木一夫さんとともに「御三家」と呼ばれた。
インタビューでは、芸能生活で一番心に残っている出来事を「『君だけを』で歌手デビューが決まり、新人歌手の登竜門の歌謡番組『ロッテ歌のアルバム』の生放送に出たこと」と振り返った。「鹿児島の人間が歌手になるなんてありえない時代だったので、家族の反対を押し切って、家出するように上京した。家族には心配をかけたが、母の愛情に支えられていたと思う」
前立腺がんを公表したのは2017年11月。「うまく付き合っていけば良いと思っている。ニコニコ笑って好きなことをする。それが1番の元気の秘訣(ひけつ)」と話し、「これまで手を出せずにいたことに挑戦したい。常にドキドキやワクワクを感じていたいので、足を止めずに歩み続けたい」と意気込みをみせた。
「人とのつながり」を大切にした。半世紀を超す芸能生活を振り返り、「人に支えられ、背中を押してもらえたからここまで来られた。感謝でいっぱいだ」と続けた。
故郷への愛着も深かった。「鹿児島は父や母のような存在の場所。桜島を見ると、夢を追いかけて東京に出てきたときのことを思い出す。これからも最低でも年に1回は帰ってきたい」と話した。
【西郷輝彦さんの主な作品】
■歌
1964年 「君だけを」「十七才のこの胸に」
65年 「星娘」
66年 「星のフラメンコ」「傷だらけの天使」
70年 「真夏のあらし」
2000年 「小さな手紙」「星の涙」
■ドラマ
1973年 どてらい男(ヤツ)
75年 江戸を斬る
87年 NHK大河ドラマ「独眼竜政宗」
2004年 NHK連続テレビ小説「わかば」
19年 ノーサイド・ゲーム
■舞台
1986年 屋根の上のヴァイオリン弾き
89年 蘆火野
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