海自鹿屋基地から出土した謎のコンクリ塊…旧海軍の建物の基礎だった 軍用機部品製造や修理する第22航空廠
2022/03/13 08:39

工事現場から見つかったコンクリート製の構造物=12日、鹿屋市の海上自衛隊鹿屋航空基地
慶応大文学部の安藤広道教授(考古学)が、現場の写真と1948年に撮影された航空写真を比較して特定した。安藤教授は鹿屋市新生町に残る第5航空艦隊司令部壕(ごう)をはじめ、各地の戦争遺跡を調査している。
48年の写真には3棟の建物跡(さら地)に、柱の基礎列を示す点線が写っていた。周辺の建造物の位置関係や柱の数から、コンクリート構造物を柱の基礎列と判断した。
基礎列は1棟ごとに3列、計9列あった。今回見つかった構造物は幅約3メートル、奥行き約2.5メートル、高さ3.5メートル以上の直方体。17個が1列に並んでいたため、「周辺に他の8列が埋まっている可能性がある」とみている。
安藤教授によると、建物は海軍鹿屋基地に併設していた第22航空廠(しょう)のもの。約1万人が軍用機の部品製造や修理に当たっていた。
コンクリート構造物の重厚な造りなどから、安藤教授は「戦時中、建物内では重量物をつり下げる作業が行われていたとみられる。各建物には横長の大きな開口部があるようで、格納庫ではないか」と推測。「第22航空廠に関する情報は少なく、保存状態が良ければ当時を伝える非常に重要な遺構だ。文化財としての利用を考えてほしい」と求めた。
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