「天文館に再び活気を」 鹿児島市の大規模再開発ビル「センテラス」全面オープン 周辺の店は人流増に期待

 2022/04/10 07:39
買い物客でにぎわう館内=9日正午、鹿児島市千日町のセンテラス天文館
買い物客でにぎわう館内=9日正午、鹿児島市千日町のセンテラス天文館
 9日に全面開業した鹿児島市千日町のセンテラス天文館に、周辺の商店主らは人流増の期待を寄せている。九州新幹線効果で大規模開発が続く鹿児島中央駅周辺や郊外の商業施設に押され気味だった中心街だけに、「天文館に再び活気を」と喜んだ。

 午前10時のオープン前、入り口のセンテラススクエアは集まった多くの人で埋め尽くされた。開店後もしばらくは入場する買い物客の波が途切れず、新施設への関心の高さをうかがわせた。

 400店以上が加盟する天文館商店街振興組合連合会の平岡正信代表理事(53)は「タカプラ閉店や新型コロナウイルスの影響で街が寂しくなっていた。オープンは天文館を発信する明るい話題。足を運んでもらうきっかけになるので周辺の店にもいい刺激になる」と話す。

 センテラスとともにシンボル的施設である山形屋の岩元修士社長(52)も「街を明るく照らすセンテラスに大いに期待している。『We Love Tenmonkan!』の掛け声のもとに、手を携えて天文館、鹿児島を盛り上げていきたい」と歓迎した。

 「白熊」で知られる天文館むじゃきの前田華代取締役社長室長(47)は、新設の図書館や午後11時まで営業するレストランが新たな人流を生むとみる。「日中は天文館から遠ざかっていた地元の家族連れ、夜間は観光客を含め多くの人が動く」と波及効果を見込む。

 センテラスには217室を備えたホテルも開業した。近くのホテルニューニシノの西野友季子社長(51)は「客室が多く競争になる」と警戒しつつ「既存のホテルは価格ではなく、独自色を前面に出していかねば」とサービス向上による共存を目指す。

 九州経済研究所の新川真吾主席研究員(42)は「天文館は鹿児島中央駅や郊外の商業施設に比べて元気がなかっただけに、勢いを取り戻すきっかけになる」と指摘。「県民の愛着が深く、県外客にも知名度が高くて潜在力がある」として、他施設と連携したキャンペーンなど継続した仕掛けの必要性を提言する。

 記念式典であいさつした下鶴隆央鹿児島市長は「天文館は鹿児島のまちづくりにとって最も重要な地区の一つ。鹿児島中央駅、鹿児島駅、交通局跡地周辺でビッグプロジェクトが進められて街が大きく変化しており、大きな拠点ができたと期待している」と話した。