買い物弱者救え 地域のスーパー閉店、地元女性「高齢者負担軽くしたい」 閉院した病院建物使いミニストア 買い物代行も 鹿児島・伊佐

 2022/05/01 12:45
「ミニストアー山野楽しそう」を開店した土生さとみさん(手前左)と商品を卸した業者ら=伊佐市大口山野
「ミニストアー山野楽しそう」を開店した土生さとみさん(手前左)と商品を卸した業者ら=伊佐市大口山野
 伊佐市大口山野に「ミニストアー山野楽しそう」がオープンした。地域のスーパーが3月末に閉店。「高齢者の負担を少しでも軽くしたい」と、健康運動指導士の土生さとみさん(46)=同市大口宮人=が、仲間の協力を受け、開店した。

 山野地区は人口約2500人。中心部の山野小学校から大口市街地の最寄りスーパーまで約7キロ、車で10分かかる。公民館などで体操教室の講師を務める土生さんは3月上旬に閉店の情報を知り、生徒から「なくなると困る」との声も聞いた。「高齢者が外に出る機会が減る。健康にも良くない」と、出店を決めた。

 場所を探していたところ、今年1月に閉院した三浦医院の三浦栄子さん(53)から建物を使ってとの申し出があった。院長の夫剛資さん(61)が1月上旬、急逝。栄子さんは「病院だった場所が地域の人でにぎわえば、夫も喜ぶはず」と提供を決めた。

 商品の卸しはさまざまな業種の仲間に依頼。野菜や食品、日用品まで15ほどの事業所が協力を快諾した。営業は週3日で火、木、土曜の午前10時から午後2時。店頭にない商品は有料で買い物代行する。

 4月23日に開店。待ちわびた100人を超す来店者でにぎわった。同市大口小木原の杉谷久子さん(89)は「スーパーがなくなり、近所の人たちも困っていた。本当にありがたく元気が出た」と目を潤ませた。土生さんは「小さな店だが、モデルケースになって他の地域にも広げられたら」と話した。