鹿屋で86歳女性殺害 発覚から1カ月、容疑者特定に至らず 被害者宅は人、車の往来少ない山間部

 2022/05/15 11:11
規制線が張られた事件現場周辺。草木が生い茂った林道の先に助成宅がある=13日、鹿屋市永小原町
規制線が張られた事件現場周辺。草木が生い茂った林道の先に助成宅がある=13日、鹿屋市永小原町
 鹿屋市永小原町の女性(86)が殺害された事件は15日で発覚から1カ月。県警は物証集めと聞き込みを続け、1人暮らしの女性宅に出入りしていた不審な人物や車、トラブルの有無などの洗い出しを進めるが、容疑者特定には至っていない。

 女性宅は山林や茶畑が広がる山間部にある。人や車の往来は少ない。自宅につながる林道の規制は4日に範囲が縮小され、規制線入り口で警戒していた警察官も7日以降見かけなくなった。県警は初動捜査である自宅などの現場検証を続けているが、指紋や血痕、遺留物などを特定する鑑識捜査員の出入りは事件発生当初と比べ減っている。

 女性が自宅近くの山林で、遺体で見つかったのは4月13日。死因が外傷性ショックと分かったことなどから、県警は同15日、殺人・死体遺棄事件と断定し、鹿屋署に捜査本部を設置した。家族と女性が電話で会話したのは4月8日午前が最後だった。

 捜査本部は遺体に出血を伴う複数の外傷があったと発表したが、どの部位にどのような傷があったか公表していない。自宅で確認された「血痕のようなもの」の鑑定結果、凶器の有無、遺体発見現場も「捜査に支障をきたし犯人を利する」と明らかにしていない。

 近くの住民は「進展が少ないのか、1カ月近くたっても『不審な人を見なかったか』と同じことを聞かれる。どんな事件か分からず、眠れないことがある」と不安を口にする。別の住民は「容疑者が捕まらず、安心できないが、少しずつ落ち着きを取り戻し、本当に事件だったのかと思うこともある」と話す。

 捜査本部長の有嶋悟刑事部長は「被害者やご遺族の無念を一日でも早く晴らせるよう犯人逮捕へ向けて捜査を進める」としている。