JR九州グループ元役員、返済窮し「悪循環」 代理人に逮捕前説明「未公開株、暗号資産、農園経営で失敗」

 2022/05/20 06:30
容疑者から「利息」60万6000円の支払い履歴が残る被害者の通帳(画像は一部加工してあります)
容疑者から「利息」60万6000円の支払い履歴が残る被害者の通帳(画像は一部加工してあります)
 JR九州が運用する高金利の預金制度があると装い、知人女性から現金約1650万円をだまし取ったとして、詐欺容疑で逮捕されたJR九州グループ会社の元役員で、会社員の男(68)=鹿児島市伊敷台2丁目=が逮捕前、代理人弁護士に「預かった元金の返済や利息金支払いのため、新たな預金を募る悪循環に陥った」と説明していたことが19日、分かった。

 鹿児島県警は同日、県内の複数の住民から新たに計約4000万円の被害相談があったと明らかにした。被害は少なくとも20件以上、総額5億円超とみており、裏付け捜査を急ぐ。県警は同日、男を詐欺の疑いで鹿児島地検に送検した。捜査2課によると「増やして返すつもりだった」と容疑を否認している。

 代理人によると、男の資産は乏しく、被害者への返済は厳しい状況にある。今年4月、債務免除を求める自己破産を鹿児島地裁加治木支部に申し立てたが、債務免除は困難とみて取り下げた。

 男は代理人に、20年以上前から年利7%程度の預金制度をうたって現金を預かったと説明。当初は元利金を支払っていたという。だが、預金者が増え、利息金支払いなどのために、新たに預金者を募る悪循環に陥った、という。

 代理人によると、男は未公開株や暗号資産(仮想通貨)の代表格「ビットコイン」への投資、南大隅町にある農園経営に失敗。代理人は今年2月、男から「負債が膨らみ、預金者への支払いが困難になった」と相談を受けた。