外国人実習生の受け入れようやく コロナ対策の制限緩和で 事業者「人手不足解消につながれば…」 入国手続きの緩和、円滑化も要望

 2022/05/24 12:00
鹿児島空港に到着したミャンマーからの技能実習生2人(左)=霧島市
鹿児島空港に到着したミャンマーからの技能実習生2人(左)=霧島市
 新型コロナウイルスの水際対策で止まっていた外国人技能実習生の受け入れが3月に再開され、鹿児島県内でも受け入れが着々と進んでいる。人手が足りず実習生に頼らざるを得ない事業者は「ようやく人手不足が解消される」と安堵(あんど)し、スムーズな受け入れへ手続きの緩和や円滑化を求めている。

 「私の顔覚えてますか」「おー日本語が上達したね」。実習生の受け入れを担う監理団体「鹿児島介護支援事業協同組合」(鹿児島市)の内村政昭監事(71)は20日、霧島市の鹿児島空港でミャンマーからの2人を笑顔で出迎えた。受け入れは2年半ぶり。2人は鹿児島市のビル清掃会社に配属される。その近くでは別の団体がベトナムからの十数人を迎えていた。

 国はコロナ対策で2020年末から制限してきた外国人の新規入国を昨年11月に大幅に緩和したものの、オミクロン株の流行で再び禁止。今年3月に受け入れを再開した後、1日当たりの入国者数の上限を段階的に緩和している。

 「県内では3月下旬ごろから実習生の受け入れが始まっている」と県外国人材政策推進室。人数のデータはないものの、規制緩和に伴って今後は人数も増加するとみる。

 監理団体のユニバーサルリンク事業協同組合(鹿児島市)によると、再開された3、4月はビザの申請に時間がかかったが、4月末以降、県内への実習生が多いベトナムが検疫強化の指定国から外れたことも加わって受け入れが進んだ。1カ月の研修が終わる6月には事業所への配属が増えてくるという。

 受け入れ側は再開に胸をなで下ろす。曽於市大隅でサツマイモの栽培、仲卸業を営む竹下一成さん(69)の事業所には6月6日にベトナム人2人が配属される。予定より2年遅れで、その間は実習期間を終えて別の在留資格に移行する外国人に短期で手伝ってもらうなどして、やりくりしてきた。

 竹下さんは「現在実習中の2人のうち1人は12月に帰国予定なので、その前に2人確保できてほっとしている。人手不足はどこも深刻。実習生を受け入れている近隣の事業者も待ち遠しい思いでいる」と話す。

 ユニバーサルリンクの中森清治理事長(63)によると、送り出す国ではこの2年間で入国の見通しが立たない日本より他国行きを希望する人が増え、新たな実習生の募集が難しくなっているという。「まずは日本行きを待っている人を速やかに入国させ、受け入れが再開したことをアピールしてほしい」と話す。