木材の一大産地・北海道へ鹿児島・薩摩川内産初出荷 ウッドショック、ウクライナ侵攻でロシアから禁輸…世界的需要増、道内産の不足受け

 2022/05/26 15:30
運搬船に積み込まれる原木=薩摩川内市の川内港
運搬船に積み込まれる原木=薩摩川内市の川内港
 鹿児島県薩摩川内市産の原木が25日、川内港から北海道に向けて出荷された。同港から木材の出荷先はこれまで大半が海外で、北海道は初めて。世界的な木材需要の高まりを受けて、全国に供給している一大産地の北海道でも不足しており、今後も継続する予定。

 入荷する昭和木材(本社・旭川市)によると、米国や中国の急速な需要の伸びによる「ウッドショック」や、ウクライナに侵攻したロシアからの輸入禁止措置などにより、北海道産マツの需要が急増。道内産だけで供給するのが難しくなった。そこで大量に発注でき、港が近く海路で運べる薩摩川内のスギを入荷することにしたという。

 川内港唐浜2号岸壁では同日、大型クレーンが原木を次々と運搬船に載せていった。今回の1300~1400立方メートルを含め、年間で5000~7000立方メートルの出荷を予定する。苫小牧港へ運んだ後、梱包(こんぽう)材や荷物輸送の土台「パレット」の材料として、全国の製作工場に納品されるという。同社名古屋支店の伊藤亮営業部長(38)は「今回の移出で、われわれの販売と製材会社の生産が安定してくる」と説明する。

 一方、薩摩川内市によると、川内港からはこれまで中国をはじめ海外への出荷がほとんどで、補助金制度の対象も海外輸出のみ。伊藤部長は「航海日数は韓国や中国よりも長いため、国内とはいえ船の運賃が高い。補助金が出るようになれば、さらに長期的な移出が見込めるのでは」と展望を示した。