樟南高校(鹿児島市)で教員免許持たず授業 28歳男性、8日間318人に 担当分は無効、教え直し

 2022/06/11 07:30
無免許の元講師が授業していた樟南高校=鹿児島市武岡1丁目
無免許の元講師が授業していた樟南高校=鹿児島市武岡1丁目
 鹿児島市の樟南高校(山崎隆志校長)の元常勤講師男性(28)が、教員免許を持たずに公民担当で計8日間授業したことが、10日分かった。男性は5月31日付で依願退職した。高校を運営する学校法人時任学園側は、授業を受けた生徒に事情を説明し謝罪。保護者にも文書で謝罪した。教員資格について定めた教育職員免許法に抵触する恐れがあり、学園は「今後管理体制を強化する」としている。

 学園側によると、男性は2020年4月に寮の舎監として採用。22年度に入学生が増え、男性が「教員免許を持っている」と話していたため、面接した上で4月から常勤講師にした。

 男性は、普通科未来創造コース3年の現代社会と商業科3年の政治経済、同科1年の公共を担当。病気の欠勤や大型連休中の休校期間を挟み、4月11日〜5月9日の8日間で9クラス318人に計12時間教えた。

 5月9日時点で免許提示がなかったため本人に確認したところ、男性は翌日から2日間欠勤。再出勤した12日に免許がないことを報告した。聞き取りに対し、男性は卒業した大学で教職課程を履修せず、聴講生だった別の大学で単位を取得したつもりだったと説明。30日あった懲罰委員会で「弁解の余地はない。ご迷惑をお掛けして申し訳ない」と謝罪したという。

 学園側は、生徒らに謝罪した上で男性が担当した授業を無効と判断。新たに非常勤講師を雇うなどして教え直している。授業数が少ないため補習はしない。

 南日本新聞社の取材に対し、学園側は「もともと正規職員だったこともあり、確認が不十分だった」と釈明。同様のケースは他にない、としている。私立学校を管轄する県学事法制課には6月10日に報告した。

 教育職員免許法は、免許を持たず教員になったり無免許者を任命・雇用したりすると30万円以下の罰金を科す、としている。時任学園の時任保彦理事長は「あってはならないことで、生徒・保護者にご迷惑、ご心配をお掛けした。今後このようなことがないようチェック体制の再構築に努める」とコメントした。