陸上で展示中の色あせたヨット 38年前、太平洋単独横断に成功した「ガンバリ号」 枕崎市が廃船方針撤回し保存へ 市民有志の思い実る 鹿児島
2022/06/11 12:34

屋外展示のため老朽化が進む「ガンバリ号」=枕崎市松之尾町
ガンバリ号は全長約8メートルの小型ヨット。ヘイガーさんは1人でサンフランシスコを出航し、77日間かけて鹿児島に到着した。子育てを終えた後に夫を亡くし、一念発起して大冒険を成し遂げたヘイガーさんは両親が加世田市(現南さつま市)出身で、「勇気ある薩摩おごじょ」と大きな話題に。第35回南日本文化賞特別賞のほか、旧加世田市から市民栄誉賞を贈られた。
当時、ヨットを買い取りたいという引き合いが多数あったが、87年に「全国豊かな海づくり大会」の会場となった枕崎市が購入。枕崎外港入り口の海洋センター艇庫横に据え付けられ、展示されてきた。
以後35年、屋外で展示されてきたため塗装がはがれ、雨水で内部が傷むなど老朽化していた。市は2022年度予算に処分経費を計上。3月議会では、船を乗せた台がさび付くなど危険で改修するには高額の経費がかかると説明した。これに対し市民から保存を求める申し入れが市にあった。
市内の漁業経験者らの団体「夕凪(なぎ)会」が保存・継承活動を進める。同会の城戸良郎会長(72)は「大切な歴史のある船なので若い人たちに知ってもらい、アリスさんのガンバリ精神を末永く伝えていきたい」と話している。
■多くの人が親しめる展示に
1988年の太平洋往復横断の際にガンバリ号の部品を借用した海洋冒険家・今給黎教子さん(57)の話
「だいぶ傷んでいて心を痛めていた。手を掛けないと保存は難しいと思うが頑張ってほしい。アリスさんには私も勇気づけられた。多くの人が親しめるような展示にしてもらいたい」
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