公園に放置された自動車、所有者が分かっても撤去できぬ謎… 強制できず行政は苦悩 違法駐車が増える一因にも

 2022/06/22 15:21
南洲公園の駐車場に放置された自動車=鹿児島市
南洲公園の駐車場に放置された自動車=鹿児島市
 西郷隆盛や西南戦争で戦死した薩軍兵士をまつる南洲公園(鹿児島市上竜尾町)の駐車場に、自動車2台が放置されている。施設を訪れる人の駐車場利用を妨げる恐れがあるため、市企画財政局の橋口訓彦局長は「早い段階での適切な対応が必要」としている。

 開会中の鹿児島市議会6月定例会で取り上げられた。市公園緑化課が管理する駐車場に放置されたのは紫の軽自動車とグレーのスポーツタイプ多目的車(SUV)。タイヤのパンクや前部バンパーの破損があり、車の下には草が生えている。

 同課は2016年に放置された2台を確認。所有者を調べ、撤去を促す催告書を出したり、職員が所有者の自宅に出向いたりするなど複数回にわたって撤去を求めているが、取りあってもらえないという。

 都市公園法では所有者が分かっている場合、放置自動車を強制的に撤去できないため、所有者に要請するのが原則。同様の事例で、過去に市が撤去したことはない。西原直樹課長は「他都市の対応を調査研究し、早期解決に努めたい」と話した。

 駐車場に隣接する西郷南洲顕彰館の徳永和喜(かずのぶ)館長(70)によると、放置車両の存在を知り、施設を利用しない住民の“違法駐車”が増えてきたという。「放置車両があるのだから、自分も大丈夫と思っているのかもしれない。違法駐車が許される風潮が広まらないようにしてほしい」と語った。

 市は現在、多賀山公園(清水町)と下田公園(下田町)でもそれぞれ1台ずつの放置車両を確認している。